Sのプロジェクト
2012年12月31日
除夜の鐘
除夜の鐘は子供の頃から大事な音でした。
亡くなった人を思い出す音
生きていることを感じる音
しみじみとした音
明日のことを想う音
そして新しい下着が…
元旦の朝、目が覚めると枕元に真新しい下着が置いてある。お正月はこれが一番うれしいことでした。
兄がふたりいたため、着るものはいつもお古。子供心にこれが不満でした。
お正月は何もかにもが新しくなる。その始まりが新調の下着でした。
その両親も兄もすでに亡く、このこの何年かは、除夜の鐘を聴くとそのことが思い出されます。
いつの世もこのようなことを繰り返して、人間は生き、命をつないでゆくのでしょう。
新たなる年に向かいて思うこと シャツの匂いと父母のこと
除夜の鐘を聴きながら、良いお年をお迎え下さい、と知己に向かい、我に向かってつぶやく。
明日はお正月。
『伊勢神宮』の編集が終わらなかった私に、当分正月休みはないようです。
(写真 伊勢神宮内宮)
2012年12月31日