日本のすがた・かたち

2018年5月10日
引越し

 

仕事場の 引越し夢追い 七連休

 

このゴールデンウイークは仕事場の引越しでした。
29歳の時から始まり、今回で5回目となります。

現在取り組んでいる仕事により手狭になったこと、大きな原寸(実物大)図面と描くこと、模型制作の場が必要になったことなどがその理由です。

設計図や絵画、模型制作、書、陶芸等々好ましい時間の増大は必然で、毎回ながら引越しによる脳内興奮に酔っています。
18畳ほどの広さに机、作業台などのレイアウトは済み、後はパソコンなどの設計機器類が入れば完了です。
さあ、いよいよ、といいたいところですが、この一週間は全身筋肉痛と腰の痛みで参っています。
周りから「何も手作りの机などにしなくても…」といわれましたが、全てを木製のもので、と張り切った結果でした。

木造建築の設計は、どうしてもパソコン任せにできないところがあって、私の場合は実感というか、手で構想し、手で図を描き、手で感覚を定めることになります。
縄文の昔から先祖たちが構想し創ってきた木の建築こそ、未来の主役となる人工知能が到底及ぶべくもない領域となると想像しています。
人間が自然と相談し、自らの構想で計画し、人の手により作り、大小の空間を構成して行く…。心が湧き立つ思いがします。

設計の仕事を始めて50年になります。
仕事場作りは仕事が要求し、仕事が成就させてくれています。「設計の仕事をやれるだけやってみよ!」とのご宣託かもしれない、と。
しかし、これは対外的なことで、内心は少し違い、性癖による引きこもりの秘密基地が欲しくなったかも、と。

子供の頃は家の裏山に秘密の草葺き小屋を作り、木の実や焼き芋を持ち込んで遊んでいました。
「三つ子の魂百まで」、幾つになっても子供の頃から変化が見られないようです。

 

葉は茂る 蒼穹我は 空想す

 

写真:連休・引越し中の富士

 

 


2018年5月10日