Sのプロジェクト

2014年6月23日
002-木の建築は風土がつくった

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 先日、「富岡製糸場」と絹産業遺産群が世界遺産に登録されました。

この製糸場は1872年(明治5年)に造られた木造建築です。

我が国で世界文化遺産に登録された建造物のほとんどが「木の建築」です。

その訳はすごく明解で、人が住む近くに「木」が沢山あったからです。

日本列島は太古から森林に覆われ、現在でも国土の約7割が木々の生い茂る所となっています。

気候風土は、生息する動植物の生死にかかわる基礎的な条件を教えてきました。その風土の中で人間は「衣食住」に工夫をこらし、改良を重ねてきました。その結果、「住」の主流をなしてきたのが「木の建築」でした。これは縄文時代から今日まで続いているものです。

 

しかし今、何千年も続いてきた気候風土がつくらせた建築が様変わりしてきました。

最も大きな原因は「外気からの遮断」と「人工化・効率化」のようです。

産業革命以来、人間は外気との遮断を目指し、効率の良い制御しやすい衣食住創りを目指してきました。

結果、今日に問題が想起されている現状は、それが行き過ぎてきたことを知らせています。

密閉された空間で、温湿度や明かりを調節し、しかも24時間換気扇を回す人工的な生活。引きこもりやウツの人が多くなっているのは、これらにも原因がありそうです。自然の中で暮らす環境から遠ざかり過ぎたのです。

住環境の変化は人間の精神に多大な影響を与えます。

日本の気候風土に適した本格的な木の建築を造営して、次の世代がそれを享受できるようにできないか。

これが「Sのプロジェクト」の目指すところです。

 

神社仏閣様式、寝殿造、書院造、城郭、民家、数寄屋などの先人の成してきた建築様式美を踏襲しながら、新しい「茶の湯のステージ」を造営したいと思って行動しています。

これから数か月は基本計画のまとめの作業です。

新しい木造建築構造に関する提案もできるのではないかと思っています。

現在、静岡県三島市に2か所の敷地想定をして調査をしています。

三島は富士山の湧水とウナギが名物です。                                                                                      

図: 日本列島の森林分布 (多種多様な樹木が生育している)

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◆タマのひとりごと

「三島はウナギが美味しい、元気が出るだニャーン。富士のお山も毎日見てるニャーン」


2014年6月23日