Sのプロジェクト

2013年5月15日
お砂焼

CIMG6213.JPG

 

如月の末にインドへ行き、河の砂を持ち帰った。
河の名は「尼蓮禅河(にれんぜんがわ)」。
釈迦が成道する前に沐浴したスジャータ村近くの河である。
その聖地の砂を混ぜて焼物を作った。

今月の初めから窯焚きをし、12日に窯から焼物を出した。
まずまずの出来である。

この砂入りの道具を使って、11月の茶事を催そうと思っている。
きっと客が喜んでくれるだろう。

CIMG6209-5.JPG昔から宮島付近の旅人は、厳島神社本殿下の砂を旅のお守りとして持ち、
無事に帰ると、そのお砂を神社の地に還したという。
その砂を入れた「お砂焼」という萩系の焼物が今でもあり、私もお砂焼を神社へ行った折に購入し、客のために、その茶碗で一服差し上げている。

絶えず移動するのが人間。
(無事でありますように…)
お砂焼の心である。

(写真 お砂入りの志野大井戸茶碗と志野、丹波茶入)

 


2013年5月15日