日本のすがた・かたち

2010年9月20日
古の神の道

%EF%BC%A8%EF%BC%B0-10920.jpg古の神のみぞしる幸(さきはえ)は
我の和みのなかにあるらし

                                                            
私は日本文化を考える上で、「古神道、日本仏教、皇室に+茶の湯」を用いています。
現代の日本文化の本流はここにあると思うことに拠ります。
縄文以前よりあったといわれる自然宗教の神道は、日本固有のものといわれています。
大昔の人々が自然発生的に自然界の摩訶不思議な力を感受し、形成させてきた精神性だと考えられています。
神は無数にあり、日本神話に「八百万(やおよろず)の神」とあるように極めて多数になります。
初めは地震や雷や火山などの自然現象、それに自然物である山や岩や大樹などが神として崇拝され、やがて先祖を祀るようになり、後に仏教や儒教の影響により理論化されてきたようですが、神道には特定の教祖や経典がありません。自然宗教といわれる所以です。
その神道も、十九世紀以後は国教のような扱いを受け、天皇が神格化された国家神道となりましたが、第二次世界大戦後解体され、現在では各地の神社ごとの信仰となっています。
新年の初詣から、子が生まれるとお宮参り、神前結婚式、入学祈願、交通安全祈願、建物を建てる際の地鎮や上棟の儀式に至るまで、年中行事が地域の儀礼儀式を担っています。
特に四季の祭りは全国で30万件ほどの数になるようです。
今年の中秋の名月は二十二日。二十三日が彼岸の中日。この時期は、全国各地で様々な行事が行われますが、不思議なことに、年中行事のある神社と縁の深い大部分の日本人は、神道の教義には無関心であり、現代の日本人に対する思想的影響力は少ないといわれます。しかし、神と仏が混合した日本の文化のすがた・かたちは、季節の移ろいと共に私たちの日々の暮らしを彩っているものです。
昨今は何事も国際競争の激化に加え、各国が経済を中心としてしのぎを削る時代となりました。が、もし日本列島に住む人々が、外需拡大に依存しすぎる方針を転換し、内需を主としたバランスの良い暮らしむきを目指し、自然の理に沿う和する暮らしをすることになったら、古神道による八百万の神たちが「世界のお手本になるぞ」、と喜ぶばかりか、先祖たちも応援してくれることになるような気がします。
便利で贅沢な暮らしが普通になった時代に生きている私は、本当にそうなのか、と思うこの頃です。
(写真  白山)
                                                                                                                                                                                                                            


2010年9月20日