日本のすがた・かたち

2016年6月7日
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我が国の木造建築を考えてきて40年ほど経ちますが、現在は、先祖が縄文期にどのような住居を造り暮らしていたのかに興味が移り、探っているところです。

探りのキーワードは縄文人の遺伝子的ルーツと、衣食住と祭祀です。

 

縄文人のルーツは列島に渡ってきたのか、元々列島内に派生したヒト遺伝子なのかによって、衣食住と祭祀のすがたに変わりがあるとみているため、特に遺伝子ルーツは興味があるところです。

 

先日思わぬことからDNA解析をしてみるということになり、その結果が知らされました。

 

10~20万年前  アフリカ

5~7万年前  中東

3~4万年前  東南アジア

縄文時代~ 日本

 

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私の祖先は、アフリカを発祥として、3~4万年前は東南アジアにいて、1万数千年前の縄文時代には日本にいた縄文人であったという結果でした。

詳細な説明は後日受けることになりましたが、「やはり!」と思いました。

縄文人の身体的特徴を具備していると思っている私は、この検査結果により縄文人を祖先とすることを確認できたと思いました。

 

アフリカ起源には少し異論があり、自説では「飛騨の口碑」を遺された山本健造の縄文人日本発祥説に与するものですが、縄文人の血筋であれば概ね了解というところでした。

 

山本説では、沖縄にいた縄文人は北海道に渡ったアイヌと同じ人種であり、アイヌが縄文人種ではないかとしています。

現在ではアイヌの特徴的風習や祭祀は観光資源化し、アイヌ民といわれる人たちの殆どが交雑し、文化遺産としか遺こるものはなくなっているようですが、地名など全国に遺こり、圧倒的な数で北海道に遺こる言語(アイヌ語)や、発掘が続く北方文化といわれる縄文文化は、私を惹きつけて離しません。

 

縄文人が私の先祖という遺伝子検査は、私に何万年前という時間を実感させました。これも男系Y染色体のお蔭といえます。

ヒトはとてつもなく長い時間をかけて生存と生殖を基に生きてきたのだと思うと、今在ることの有難さが身に染みます。

 

「そうだ、平成の縄文人としてこれから残る時間を後進のために使わせて頂こう」

そう思った遺伝子解析でした。

また新に木の建築造りを目指して…。

 

                                                                


2016年6月7日