新之介文庫だより

2019年6月9日
近詠・句歌都々逸40

 

やる事が 山ほどあると 青モミジ

 

今日からは 陰鬱好む 梅雨の空

 

設計の 楽しさ連れて 墓参り

 

10Bの スケッチブック 黒光り

 

梅干の 仕込みを了えて 昼寝かな

 

梅干や 漬ける秘伝の 味焼酎

 

梅雨空に 眠る梅たち トロトロと

 

待つ人の 笑顔や浮かぶ 梅の樽

 

梅雨月や 快飲快眠 莫妄想

 

茶の舞台 設計空を 駆け巡る

 

設計や 茶事企てに 似て嬉し

 

楽しみは ビール枝豆 君の笑み

 

妄想や 我が身を照らせ また明日も

 

次々と 妄想我を 励ましぬ

 

如何にせん 梅雨に月見の 宵の枝

 

関われば 恋のほむらか 雨の中

 

いつまでも 設計飽きず 恋時雨

 

近過ぎて 見えぬ花あり 未央柳

 

懐かしや 故郷の路 父の声

 

父母恋し 晴れ渡る空 凪る海

 

 


2019年6月9日