新之介文庫だより

2014年3月1日
『水晶殿改修記』-45 つつじ山調査

HP-140301.jpg新之介文庫の佐々木です。

 

水晶殿はこんもりとしたつつじ山の頂に載っている。

つつじが満開の頃は美しいとしか言いようのない景色です。

 

つつじ山ができる前は、浅い谷間のようになった段々畑で、ミカンが植えられていた。

造営主は水晶殿が建てられる前、ステッキで山裾を指して「ここからトンネルを掘りなさい」といわれた。

関係者はなぜトンネルを掘るのか、知る者はなかった。

トンネルを掘って出た土は、段々畑に運ばれ最大6メートルも盛られた。

そこがつつじ山。

やがてそのこんもりした頂きに水晶殿が建設された。

 

当時を知る方から太田が直接聞いた話です。現在、トンネルは会館との連絡通路となり、不思議な空間を醸し出しています。

 

水晶殿は2007年5月に耐震診断をしました。

耐震診断結果、建物本体は高い耐震性を持っていることが判明し、そのレベルは比類のないもので、地震時における避難施設が求められる耐震性の数値をはるかに上回るものと判定された。

140301-1.jpg しかし、その診断における計測調査の結果、水晶殿の円形部床面が8㎝以上下がっていることなどが判り、その原因の解明や、改修対策に対応するため、地盤を含めた調査をすることになった。

またそれに伴い、つつじ山の地形の変化についても測量調査をおこない、併せてボーリングによる地質調査、地盤の安定解析も行うことになった。

 

耐震調査の時点では、可動の円形サッシュの下部分は前に押し出され、変形して動かず、円形の先端部の床は8センチ沈下を起こしていた。大風の時などには落葉なども室内に入るような隙間も出ていた。

建築家は、建物全体は不同沈下を起こしていないのに、なぜ円形の先端部だけが沈下しているのか不思議な気持ちになったと言っていた。

 

2008年3月、この調査で意外なことが判明したのです。

太田はこの調査の結果、「驚いた」と何度も言っていました。

水晶殿改修はこの時から動きだしました。

 

今回は改修前のことを書きました。意外なことはまたの記に。

 

  この頃太田が詠んだ一首

  ”つつじ山 海に横たう半島の 鋸山に花を見せ佳し„

 

 

写真 トップページ 上  つつじ山の地質調査

    下  水晶殿の直下近くの掘削地質調査

 

 

 


2014年3月1日