新之介文庫だより
新之介文庫の佐々木です。
水晶殿のすぐ前の傾斜面は「つつじ山」といわれ、どこからみても丸く見える曲線美は、水晶殿の台座のようにも見えます。
この景観を壊すことにならない、解体工事の進め方が検討され、仮囲いを兼ねた「見学者通路」を設置。
これは工事期間中の安全を図り、進捗状況が見学でき、水晶殿の内部からの眺望を工事期間中も見てもらえる為のものです。
ここから相模湾を見ると、一都三県が眺望され、とても現実の風景には見えません。
この眺望はピンポイントで熱海では水晶殿だけの景色だそうです。また古くからパワースポットといわれ、この現場に通うと心身が丈夫になるとのこと。
実際、工事関係者の何人かが、2年通って体調が回復したことや、私も現場にくるたびに体調が良くなることが何度もありました。
つつじ山越しにみる相模の海は、何かの作用をうながすように人を元気にさせます。
工事は水晶殿内部仕上げの解体から始まりました。
これに前後して、つつじ山の下にある、石雲台駐車場に竹中工務店、日管の現場事務所が、水晶殿の西側に設計管理事務所、担当者チーム詰所、プレゼンルーム(会議室)が作られた。
工事に関する打ち合わせは、プレゼンルーム・会議室で行うことになりました。
プレゼンルームの壁には、60年前の創建時からのいきさつや、これからどうなって行くのかが分かるように展示された。
現場事務所ができて見学者通路が整備され、いよいよ本格的に工事に着手する運びとなりました。
平成23年1月23日(金)に総勢30名の工事担当者が、見学者通路に集合して相模の海をバックに工事の無事を誓い合いました。
後で分かったことですが、建築家はこの時いくつかの難問に直面していた・・・。
太田の自詠
つつじ山相模の海の色冴えて 一都三県眺め参いらす
(写真 つつじ山の水晶殿 提供 MOA商事)