イベント情報
この晴天の月曜日に熱海市長と対談を行いました。
テーマは「文化財の保存活用について ~熱海の文化財を後世へ繋げるために~」でした。
コーディネーターは、名建築・みがき隊の及川隊長でした。
かねてより齊藤栄熱海市長は既成党に属さず、「市民党」を自認している方ですが、地方自治体の首長としては分け隔てなく、普遍的な構想を持つ市長として人気があると聞いていました。
市長は、熱海市内に在る文化財施設の利活用とこれからの展望について話され、私は、文化(文治教化)とは、文化財とは、文化財としての東山荘、その経緯を話しました。
7棟の国の登録文化財「東山荘」に隣接する、1棟の重要文化財「日向邸」。
共に昭和初期の熱海別荘建築の白眉ですし、往時の姿のまま現存する希少な建築です。
市長が対談の中で特に強調されたのは、熱海市にしかない歴史や風景、温泉や古の良きものを次の世代に伝達したい、とのことでした。
文化財を観光資源として活用することはもちろんですが、世界にない熱海の魅力を世に知らせることで市民の希望に繋げたいという主旨でした。参加者は共に笑顔で頷いていました。
及川隊長の名司会で時を忘れ、時間延長となりましたが、この「東山荘」が平成28年に文化財となり、名建築・みがき隊が組織され、その後は思いがけない展開となり、熱海市長はじめ、海外、県外の行政や文化財関係者との交流が活発に続いています。
私は、昭和19年に岡田茂吉翁がここを私邸にしたことから始まった文化のエネルギーに、想いを馳せています。
これから東山荘は、集う方々にとって、遠く眺望する相模の風光と、優れた日本建築と、先人の遺徳を偲ぶよすがとなってくれると思っています。
帰路、(自分は、文化を遺すことができるのか・・・)と、自問していました。