イベント情報, 太田新之介作品集

2022年3月7日
丹波茶碗 十二作の内-4

 

丹波沓茶碗 銘「吾ノ沓」(あのくつ)

形は私が理想とする沓だった。

織部の活躍した江戸初期の抹茶は拝み喫みだった。なぜ沓形が多く作られたかというと、用の美に適っていたことが主因だった。
私の拝み喫みはこの形状を良とした。
当時は茶溜まりというものがなかったとのことで、見込み底は平らに削った。
桃山から江戸にかけて創作された沓茶碗に自分を重ね、「吾ノ沓」とした。
溶けた自然釉が美しく輝いている。
重厚な一碗といえる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2022年3月7日