イベント情報
昨夜遅く、陶友市川武君が生乾きの焼物を取りにきてくれました。
陶芸家の佐々木泰男さんが5月初めに窯焚きをするため、23日から窯に作品を詰める作業が行われます。
「どうですか~、乾いていますか?」
「う~ん、未だ半乾きだよ」
「もしかしたら今回は窯に入れられないかもしれませんよ」
「おい、五月末の茶事に使いたいので、何とかならないか」
「佐々木さんにお任せしましょう」
「堅いことをいわないで頼むっていってくれよ」
「……」
このような会話の後に持って行ってくれました。
(窯に入りますように)
(上手く焼けますように)
(神さま、仏さまよろしくお願いします)
と、持参してくれた筍を頂きながら祈りました。
こんな時の神頼みとはと内心苦笑いですが、何しろこの先は陶芸家にお任せする以外の何ものでもありませんので、ひたすら神仏におすがりする以外に…。
そういいながら、意識は既にお茶事モード。
この焼物をあの場面に使い、客とこのような話をしようなどと妄想がひとり走り始めます。
単純といえば単純な性格ですが、人生の大半を妄想をかき立てて生きている私にとっては、大変好ましく嬉しい状態であることに違いありません。
明日から窯の火が消えるまで、夜な夜な悶えながら過ごすことになりそうです。
大人の火遊びを好む私には何より楽しみなゴールデンウイークといえます。
都々逸
主に逢うまで夢見るアタシ 悶え焦がして身を焼いて
写真: 上下 昨年の窯焚き (富士川 佐々木窯)
TP: 窯詰された自作の角水指(隅の二列目)
撮影 市川武