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2018年8月16日
追善の夏窯-引出し丹波

猛暑の最中、陶芸家・佐々木泰男さんが夏窯に精を出しています。

富士川町にある窯は毎年二回焚かれることが慣例になっていましたが、今年の5月に予定されていた窯は、頼みの盟友の死により延期されていました。

「8月に焚きますのでどうぞ。」といわれ、7月中に作陶し、一緒に入れてもらうことになりました。

陶友・市川武さんに窯へ運んでもらい、10日から下燃やしが始まり、14日から本燃やしでした。

「良い色がでていますよ!」と、昨夜、茶碗の写真が送られてきました。
窯焚きの途中に、中から引き出す手法の作品ですが、(上手く引き出されたようだ・・・)と感謝しました。
古くから瀬戸の「引出し黒」と呼ばれる茶碗物はありますが、丹波の引出し物は佐々木さんが初めて挑んだ技法でした。

11月の茶事に使うため10数点を焼いて頂いていますが、窯出しの25日が楽しみです。

この夏の私は多用にまみれ、窯詰めや窯焚きに行けず、ただお願いするばかりでしたが、佐々木さんにとっては、突然1月に亡くなった盟友の「追善の窯」ではないかと思っています。

写真が送られてきたのも15日新盆の日で、続いて市川さんが引出し風景をメールしてくれました。

一昨日、「古里に帰ることもなし盂蘭盆会」と詠んでいた私には、嬉しい供養の贈り物でした。

佐々木さんはじめ市川さん、お仲間の皆さん有難うございます。
暑い中、大変だとは思いますが、宜しくお願いします。

 

写真:上、中 陶芸家の引出し風景   下 引出し丹波茶碗 自作

 

 

 


2018年8月16日