イベント情報
第11回「茶室見学会」
朝晩、少し寒さが増してきました。
茶室見学会も明後日となりました。
横浜・三渓園での茶室見学会の目的をおしらせします。
きっと楽しい一会となると思います。
今回の見学会の目的
今回は横浜三溪園で催される「第18回三溪園大茶会」に併せて行います。
前回までの見学会の内容とことなるのが、実際のお茶会に参加しながら茶室を学ぶというものです。
通常のお茶会では茶道具を拝見する、各流の作法などをみる、多くの人と交流する、というようなことが主体となりますが、今回の企画は茶席の室礼や道具類を拝見し、席中でご亭主のお話を伺い、お菓子を頂き、お茶を喫むに加えて、茶席の形態や特色を学んでみようというものです。
目的は今回見学した茶室を、参加しなかった家族やお友達、お弟子さんたちに説明できるということです。
もしこの見学会で学んだことが他の方に分かりやすくお話しできることができましたら、あなたは茶室の理解者といえると思います。
●第一席 「白雲邸」
原三渓晩年の住まい 市指定有形文化財
武者小路千家 神奈川官休会席
白雲邸は大正9年(倉は大正10年)原三渓が夫人とともに暮らした数寄屋建築。
倉は鉄筋コンクリート。
●第二席 「臨春閣住之江の間」
大名別荘建築唯一の遺構 重要文化財
表千家 不審庵席
臨春閣は江戸時代慶安2年(1649)紀州徳川家初代藩主の頼宣が和歌山県紀ノ川沿いに建てた書院数寄屋の別荘建築で、三渓が大正6年(1917)に移築した。
内部には狩野派などの絵師による障壁画や欄間など洗練された意匠が各所にみられる。
「住之江の間」の床の間廻りは狩野山楽筆の障壁画、脇床の地袋戸に螺鈿が施されているなど見所が多い。(写真 先年のお茶会風景 トップP写真・臨春閣外観)
●第三席 「臨春閣天楽の間」
大名別荘建築唯一の遺構 重要文化財
遠州茶道宗家 家元席
臨春閣「天楽の間」は次の間との欄間の意匠が斬新で、本物の笙や笛をあしらっていて他に類を見ないものとなっている。
●第四席 「月華殿」
家康が伏見城内に建造 重要文化財
江戸千家 家元席
月華殿は江戸時代慶長8年(1603)京都伏見城にあった大名来城の際の控所として使われた建物で、大正7年(1918)年に移築された。ここに続く一畳台目席の「金毛窟(きんもうくつ)」は三渓の建築的美意識の高さが具現されている。
●第五席 「鶴翔閣」
原三渓の旧居 市指定文化財
裏千家淡交会 横浜支部席(立礼席)
鶴翔閣は明治35年(1902)三渓が住まいとして建てた。総床面積950㎡(約290坪)の規模を誇る建築。三渓は生存中にここで多くの政財界人や文化人と交流している。
それでは皆様、三溪園でお会いしましょう。
(ご案内 佐々木)