ギャラリー珎玄齋 オークション出品履歴

オークション出品 11/13~11/19

 

№1011 安南染付象形陶硯16~17世紀

作品解説
時代 16~17世紀
チェンラーイ出土品
安南絞り手の象形の陶硯で、蜻蛉手、海老手、鳥手などと同時期に作られたものだと考えられる。
この作品はチェンラーイにあるパゴダ跡の基壇下から、動物肖形などと一緒に出土した。
砂質土からの出土だったため、経年による風化や劣化は少ない。
象が寝そべり微笑んでいる意匠が斬新で、当時の上流階級が硯として使用している姿が想像される。
胴の両方に窯キズがあるが使用に際しての支障はない。他に欠けなどはなく完品といえる。ワンサイズ大きな同種の陶硯を実見している。
そのまま使用可。

サイズ  タテ:14.6  ヨコ:10.4  高さ:6.4センチ

 


№1014 カンボジア・クメール黒褐釉碗11~12世紀

クメール陶は、9~13世紀に現在のカンボジアを中心として栄えたクメール族の王国で作られた陶器をいう。
土器から始まり、9世紀後半から灰釉をかけた陶器が作られ、クレン・タイプと呼ばれる初期の胎土が灰色か灰白で、透明性の灰釉がかかるものは希少という。
クメール陶を代表する黒褐釉は10世紀末から始まり、端正で格調高い姿は東南アジア屈指のものといわれている。

作品説明
時代 11~12世紀
オムコイ出土品
クメール陶の特色を備える黒褐釉の碗で、姿は端正で精緻な作りである。
高台のない碁笥底という形で、立ち上がり部に段差のある稜線を作っている。
同じ形状の灰釉の碗があることから、10~11世紀前半に作られた可能性もある。
見込みは深く、天目茶碗の品格に勝るとも劣らない古格をみせる。
茶人の好む濃茶碗として、茶事・茶会で活躍できる一碗である。
スレ、風化はあるが、キズ、欠けはなく完品といえる。
洗浄済。

サイズ  径:14.0  高さ:7.6センチ

 


№1015タイ・カロン鉄絵草花文長頸瓶 15~16世紀

カロンは、タイ北部チェンマイ付近に位置した15世紀前後に開かれた窯で、ランナータイといわれるタイ北方王朝の北方諸窯では代表的な窯だった。
タイ中央部のスコータイやシーサッチャナライのスコータイ王朝やアユタヤ王朝の窯とは異なり、製陶技術は精巧で鉄釉、鉄絵、青磁など高度な作品を遺している。
特色は柔らかい雰囲気の器胎に独特の鉄絵文様を描き、透明釉を施したものが多い。

作品説明
時代 15~16世紀
オムコイ出土品
カロン独特の草花文を描いた柔らかで品の良い長頸瓶である。
作りは精緻で、轆轤技術や形成技術の高さが際立っている。
磁器でなく陶器質の土でこれほど繊細な作りは他に少なく、カロン陶の特色といってよい。高台の立ち上がりに二か所欠けがあり、全体に釉がカセているが、鉄絵文様の発色は良い。永く土中にあり、経年の風化はあるが良品といえる。
洗浄済。

サイズ  口径:4.8  同径:12.2  高さ:22.8センチ

 


C58 タイ出土 中国明・古染付鬼手更紗文中皿17~18世紀

作品解説
時代 17~18世紀
タイ・オムコイ出土品
鬼手更紗文と呼ばれている同種の中皿が我が国に将来されているが、同種のものと考えられる。
樹の下で兎が餅搗きをしている図であるが、当作品は皿内部の絵柄が大胆なものになっている。
経年のための風化は見えず、フリはあるが染付の色も肌も美しく完品といえる。高台内には砂が混入し、砂の上に置いて焼成したことが解る。
胎土、釉薬、作りから天啓年代景徳鎮民窯の作品と考えられる。
洗浄済。

サイズ  径:23.0   高さ:4.0センチ

 


C57 タイ出土 中国明・呉須赤絵蛙鈕香合17~18世紀

作品説明
時代 17~18世紀
タイ・メソートと国境を接するミャンマー領内パゴダ遺跡基壇から出土(中国景徳鎮窯製染付、合子などと共に出土)
従来、呉須赤絵と称されてきた合子で、蛙の鈕(ちゅう・つまみ)を持つ珍品である。
きれいな白い胎土に透明釉を掛け焼成後、赤や緑の上絵をつけ再焼成している。
全体に赤色が経年により褪色し、カスレ部分も出ている。
底に石灰らしきものが残っている。
明末から清初の福建省漳州窯作品と考えられる。

サイズ  径:6.0  高さ:5.8センチ

 


ただいまの出品につきましては
ヤフオク
ギャラリー珎玄齋
https://auctions.yahoo.co.jp/seller/g_chingensai

よりご高覧ください。

2017年11月13日