ギャラリー珎玄齋 オークション出品履歴

オークション出品 10/9~10/15

 

№-87タイ・カロン鉄絵動物コブ牛15~16世紀

作品説明
時代15~16世紀
オムコイ出土品
鉄絵動物の出土例は鳥が最も多く、コブ牛は少ない。点描の文様がカロンの特色をあらわし、犬などと同じ意匠となっている。
風化などの状態は出土時の土質によって変わる。灰が固まった状態、砂質土から、赤味の強い土から、と三種に大別でき、作品は砂質土から出土した大壺の中に入っていたため風化や劣化は少なく、僅かに釉のカケやカセはあるが、文様の発色も良く良品といえる。
カロンの動物造形物はお守りか玩具として作られたのではないかと考えられていが、造形的に優れたものが多く評価が高い。今にも動き出しそうな気配がある。

水洗浄済。

サイズ  タテ:6.0  ヨコ:3.2  高さ4.4センチ

 

№-88タイ・サワンカローク白濁褐釉彩彫魚形環耳水注15~16世紀

作品説明
時代15~16世紀
オンコイ出土品
笑っているような顔をした耳付魚形水注で、器胎に彫を施し褐釉と白濁失透釉で塗り分け焼成している。
動物形水注の中でも魚は数作られているが、それぞれ表情に個性があってユニークである。
永く土中にあったため全体に風化と褐釉の僅かなハガレはあるが、欠けなどはなく良品といえる。蛙のような顔と河豚のような器体が面白く愛嬌がある。
実際に水注に使用したか定かではないが、使用可。
水洗浄済。

サイズ  タテ:10.0  ヨコ:6.0  高さ:6.2センチ

 

C-32タイ出土中国明・三彩猿霊桃を食す桃形水注17~18世紀

この種の三彩は素三彩といわれ、中国明~清にかけて福建省漳州窯や田杭窯で焼かれた焼物である。交趾香合などと同じ胎土と釉薬を用いて華南三彩とも称されてきた。
1997年に田杭窯の発掘調査により、窯元が判明し、17世紀から素三彩は交易品として大量に生産されていたことがわかってきた。
近年、タイ西北部の山腹から交趾を含め多くの合子類と共に素三彩作品が出土した。いずれも16~18世紀のもので、主たる輸出先は東南アジア諸国で、この頃の中国陶磁は世界に多大な影響を及ぼしていた。ちなみに我が国の茶陶の代表格である「楽茶碗」の彩陶も、この素三彩が源流であったという。
作品解説
時代 17~18世紀
タイ・オムコイ出土品
漳州窯か田杭窯で焼造されたと考えられる、美しい素三彩の水注である。
中国では古来、桃は不老不死の霊果といわれ、それを題材としたもので、猿が霊桃を食べる仕草がユニークである。桃の枝部分を注ぎ口とした意匠も斬新である。
全体を覆う緑と紫の色はきれいで、出土品とは思えないほどの色調を残している。
永く土中にあったため風化や劣化があり、高台畳付きには釉の剥がれがあるが、肌の荒れもなく良品といえる。中国陶磁三百年前の歴史を語るに相応しい彩陶といってよい。
使用可。洗浄済。

サイズ   タテ:10.6 ヨコ:12.8  高さ:11.8センチ

 

C-35タイ出土 中国明・色絵人物群文鉢15~16世紀

色絵とは、中国で興った陶磁器の加飾法の一つ。五彩(日本の色絵・赤絵)磁の一技法。
あらかじめ染付によって釉下に文様の輪郭を描き施釉焼成ののち賦彩したものと、上絵の具だけで賦彩する手法がある。絵付文様はていねいで気品の高い表現が特色である。
この技法は初め明の成化年間(1465~87)に景徳鎮窯で試みられて成立し、明王朝下の歴代の官窯でもつくられた。豆彩を筆頭とする色絵磁器はこの期に隆盛を極めた。

作品解説
時代 15~16世紀
タイ・オムコイ出土品
見込み内に一人、外側に八人の計九人の人物が描かれた珍しい色絵である。
薄作りで緊張感の漂う美しい形の碗は、明代成化期の景徳鎮作品と思われ豆彩と類型のものと考えられる。釉薬は均一で、焼成後に赤と緑で楽人であろうか人物や黄色を交えた瓔珞文を描いている。絵付けの技術は高度で品良く、景徳鎮磁器のひとつの到達点が見て取れる作品である。
長く土中にあって赤絵部が淡く褪せている。高台内には砂が混入し、当時の焼成法がうかがえる。器体にキズはなく完品といってもよい。
洗浄済。

サイズ  径:17.6  高さ:8.4センチ

 

C-35タイ出土中国明・古染付葡萄文鉢17~18世紀

作品解説
時代 17~18世紀
タイ・オムコイ出土品
古染付の典型的な文様として名高い葡萄文の鉢である。この文様を模した碗や鉢は人気があり、相当数作られてきたが、出土したものは絵のタッチ、呉須の色、文様ダミのグラデーションなど、模したものは到底及ばないオリジナル性がある。
内部底に焼成時のフリが出ている。
経年のため僅かな風化は見えるが、欠けもなく、肌も美しく完品といえる。
高台内と見込み底に出土時に土を取る際に付いた微細な擦り線がある。
高台内には砂が混入し、砂の上に置いて焼成したことが解る。
胎土、釉薬、作りなどから景徳鎮民窯作品と考えられる。
同意匠のものは大中小作品があるが、この作品は大の鉢で茶道具や懐石道具として使用できる。
洗浄済。

サイズ   径:15.0    高さ:9.2センチ

 

 

 

 


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2017年10月10日