皆様ご機嫌よろしゅうございます。芽久美です。
我が家のベランダで西王母が咲きました。ふっくらとふくよかで、薄桃色に濃い桃色のぼかしのはいったなんとも艶っぽい椿の花。
西王母とは、中国の古代神話では、西方の果てに棲む疫病や殺害を司っていた半人半獣の女神。3千年に一度花が咲き実が成り、その実を食べると不老長寿を得ると言う桃園を管理していたことから、いつしか不老長寿の仙女となったお方らしい。
西遊記では、西王母の桃園の番人を命ぜられた孫悟空が桃を食い荒らしてしまうという場面があります。ちなみに西王母のお誕生日は三月三日だということです。
その神話がどんどん美化されて日本に渡り、漢の武帝のところに降臨した絶世の美女神西王母が、彼の徳を称えて、不老長寿の桃を献上し、舞を舞うというのが、お能「西王母」です(簡単すぎる説明ですみません)。
ふっくらとしたこの花の蕾がその西王母の桃の実のイメージだったのか、この名前がつけられたそうです。この花の蕾をみて西王母と名づけた人の想像力はすばらしいなあ、と思い、名前に惹かれてうちの子になりました。炉の季節にいの一番に咲いてくれる椿の一つです。
さて、これから「和の心にて候」新之介組が企画するお茶会に向けて、少しづつですが(心の)準備をはじめていきたいと思っています。といっても、いったいなにからどう始めていいのかまったくわからず、手探り状態です。まずは、昨年11月24日に熱海のMOA美術館で行われた「和の心にて候」瑞雲茶会の茶会録を手がかりにして、「和の心にて候」とは何かを、すこしづつ紐解いていけたらと思います。
瑞雲茶会を担当されていたso-yuさんのブログの中で、お茶会のフォトを拝見しました。
まず目にとびこんできたのが、色鮮やかな紅白の椿の練り切り。銘は瑞雲椿。聞けばお手作りとか。召し上がっているお客様の笑顔が印象的でした。
茶会が開催された茶苑一帯は瑞雲郷と呼ばれているそうですが、そこに咲く紅白の椿をかたどったのでしょうか、おめでた気分満開です。
11月は炉開き、口切の行事があり、茶人の正月とも言われる、ことのほかめでたい月です。
口切は、初夏に摘んだ新茶を茶壷にいれ熟成させておいたものを、いよいよ茶壷の封を切って、中の葉茶を石臼で挽いて抹茶にし、それをお客様に喫していただくという、一年のうちで最も重要な儀式なのです。そのために、茶室の畳をすべて新しいものに替え、露地の枝折戸なども青竹に替え、炉壇も塗替えます。
お菓子はこれからはじまる濃茶席へのプロローグ。客は心入れの主菓子を五感で楽しみ、濃茶席への想像と期待を膨らませます。
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