イベント情報

2019年2月10日
二人の職人

先日、私が将来を期待している彫刻師の高畠彩乃さんと夫君の来訪がありました。
昨年に、私のHPから彼女を紹介して欲しいとの依頼が二人の方からありましたが、仲介役は得てではないので、そのままにしておいたところ、連絡があったとのことでした。

何でも大勢の人の見ている場で氷彫刻をしたとのこと、動画と写真で様子を知らせてくれました。
チェーンソウで氷を刻んでいる彼女の姿は綺麗な絵になっていて、「本物の職人になったなぁ」、と今更のように思い、嬉しくなりました。

その後、彼女が送ってくれた写真に次のメッセージが添えられていました。

―学芸員の方が撮影したものです。オープ二ングセレモニー当日の閉館時間ピッタリに頭の部分が折れたそうです。その直前だったそうです。
ここまで大切に最後を看取られる氷彫刻もないんじゃないかと思いました。仏様は何か心に届けて下さると感じた日でした。

また、―溶けた時まで何か感じていただけたらという思いで仏様をお迎えしました。無常と、そしてたとえ姿が見えなくても何かがある。御守りしているという事を会場の皆様と共有できればと言う想いで引き受けたお仕事でした。―

現在は次の仕事に意欲的に取り組んでいるそうです。

夫君は木製建具職人ですが、本職ばかりか地域の伝統文化を継承しようと獅子舞に勤しみ、獅子頭師としても活躍しています。

二人の来訪を受けて、私も設計の腕を磨かなくては、と励まされました。

私が最も好む人たちは「職人」です。仕事は嘘をいいませんので…。

 

写真:彩乃さんの氷彫刻風景

下 高畠宗久作の獅子頭(彼のことはまた書きたいと思っています)

 

 

 

 

 


2019年2月10日