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朱色の蝶が舞う

 「白地に黒でタイトルを入れる」(太田先生)

能楽堂ライブ『九天飛翔』冊子の表紙のイメージでした。

 「えっ? 白地に黒ですか?冷たい感じになりませんか」(僕)

僕は太田先生の意図を、理解することができませんでした。

 「まあ、そうかもしれないね」(太田先生)

と、太田先生は言い、少し笑っただけで、それ以上は語ろうとしませんでした。


リハーサルの初日、太田先生は楽屋で風呂敷包みの中から、出来上がったばかりの冊子を取り出して、出演者の方々お一人お一人に手渡しをされていました。

 「これ、できましたんで、どうぞ」(太田先生)


そこには、太田先生手書きの朱色の蝶が、一冊一冊に描かれていました。

『九天飛翔』冊子