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口伝

アボリジニの人々は未だに、文字をもたない民族。
何万年もの間、大切なことは、人から人に口伝えに伝えられてきた。
神話や音そのものとして、伝わってきた、、、

文字が小さなころから近くにあった僕は、口伝ということの意味の大切さ、
奥深さをなかなか実感できないでいた、、、
それを実感できることが突然やってきたのは、昨年の夏前でした。太
田先生から、ある重要な言霊を授かることになったのだ、、、
建築の上棟式で行われる神事の中で、大棟梁が発する、上棟呪文。
それが、太田先生から僕に、、、僕は建築家ではない。
その話を太田先生から伺った時、僕が授かってよいものか、迷った。
太田先生はこう言ってくださった

ーノブさん。俺もある時、伝えられたんだよ。
それを誰に伝えようか、考えていたんだ。
そんな時、祈りの楽器を奏でるノブさんが現れた。
大地に祈るにふさわしい呪文なんだ。
俺はノブさんに伝えたいー

ただただありがたかった、、、
その日から、口伝が始まった。
僕の耳元で、囁かれた言葉、、、それはたった一度。
僕は、あまりに突然でただ聴き入ってしまった。
もう一度お願いします、と言ったら、
駄目だ。一回だけ。録音したり、メモをしたりしては、絶対に駄目だよ。
言葉に宿る力、霊力、呪力、パワーが無くなってしまう。
会った時に一度ずつ伝えるから、体や細胞、心に焼き付けるんだよ、、、

そうして何ヶ月もかけ、太田先生から僕に伝えられた上棟呪文。
正式に授かった言霊は、僕以外、誰も目にしてはいけない、門外不出のもの。
いつも神棚に置いてある。
その呪力ある言霊を約一年ぶりに発する。
それが11月25日、熱海の地が千年も万年も永遠に、安泰で豊かでありますことを
祈る儀式をライブ中に行う。

昨年、奏楽堂で行われたライブもそうだったけれど、11月25日は、ただ音を奏でる
コンサートではない。
来てくださるひとりひとり、演奏させていただく土地、またそこにあった数々のいのち、、、
そういうすべての存在と響き合い、祈る、、、日本の祭りのようなものかな。
神事と音、舞い共にある。
それが、日本に元々あった、芸能や音楽の形なんだと思います。
一年ぶりの祈りの言霊。
なるべく体と心を清め、当日に向かいたいと思います。


合掌。KNOB拝

2008年07月

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