ギャラリー珎玄齋 オークション出品履歴

★中国元・青花釉裏紅菊花魚文貼花龍耳瓢形大瓶14世紀初頭

★中国元・青花釉裏紅菊花魚文貼花龍耳瓢形大瓶14世紀初頭

□作品説明
【時代】 14世紀初頭
【出土地】タイ国境・ミャンマー領内
【特色】 中国元代に景徳鎮窯で焼造された、大型の青花釉裏紅貼花瓢形大瓶。
世界的に稀な元青花釉裏紅作品。

釉裏紅と青花釉裏紅は中国元の景徳鎮で焼成されたのが始まりとされる。
元代景徳鎮の陶工は釉裏紅を発明し、次いで呉須(青花)と酸化銅(釉裏紅)を同時に焼成する青花釉裏紅を創出した。
焼成温度が異なる二種の絵具を胎土の調整、透明釉の調合などにより可能にしたとされる。
中国元の作品は画期的な発明品で、現代では再現不可能といわれている。
青花の藍色は深く、釉裏紅の紅色は濃淡があり、高温によりガス化寸前の部分がある。紅色部に元様式の特色である緑色斑点が出ている。
高台は内刳で露胎。内底は施釉。想像以上に重量がある。
文様は上部から〈七宝繋ぎ、菊花葉、波濤、如意頭に魚藻、二重ビーズ紐繋ぎ開光に貼花、唐草、ラマ式蓮弁〉耳は双の爬龍。
青と紅のコントラストが美しい高格な希少作品。

◆元青花釉裏紅の特徴
1.大型で圧倒的な存在感と重厚で想像以上の重さ
2.厚く深みのある藍色(回回青・コバルト呉須)と紅色(酸化銅)
3.全面を埋め尽く斬新な元様式の文様
4.純白で特上質の磁器土(高嶺・カオリン)で素焼なし
5.青味がかる透明釉(宋代青白磁〈影青〉系の釉)
6.高度で洗練された形成、画法、新発明の焼成技法
7.大型作品には形成時の上下を繋ぐ接続痕
8.露胎部は火石紅といわれる赤褐色
9.独特な高台の内刳りとベタ底の形状
10. 青花釉裏紅の紅色は緑色の斑点を呈す
*本作品は以上の特徴をほぼ具備している

【作品の状態】 経年による風化は僅か。貫入部にシミが入る。
【評価】 完品
【その他】中国陶磁史上貴重な作品で、陶工の高い芸術性を鑑賞できる逸品といえる。
★太田新之介編著『東南アジアに渡った・元明のやきもの』(里文出版2003年刊)
178頁記載№196類品*ご要望により「作品説明書」発行可。

【洗浄】 済み
【サイズ(cm)】 口径:11.4 胴径:35.6 底径:17.6 高さ:51.5
【重量】約10㎏

 

ギャラリー珎玄齋 お問合せメール g-chingensai@wanococoro.org

 

 

 


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よりご高覧ください。

2020年1月20日