まだツボミ
「ネエ、兵ちゃんこんなのどう」
好きと言わせてどうする貴方 月も目を閉じ見ないふり(44)
「いいねぇ。流石磯千代姐さん! 雲に隠れて見ないふりか…」
「時には見ないふりができると、ゆったり暮らせるのにねぇ」
「もうひとつ」
昨日見かけた素敵な貴方 今日はハナクソほじってる(45)
「こういうのは、見ないふりがいいなぁ」
「兵ちゃんの可愛いとこよ」
「そうかなぁ?」
「ところでこの頃、変に威張っている人が多いいのよ」
「ストレスの塊みたいなのがいるからなぁ」
「いや、自信がないのよ。自分が信じられないんじゃない」
あなた一人が立派じゃないの あなたなくても困らない(46)
「そうか、居ないほうがかえっていい、というのがいるね」
「亡くなると急に会社が繁栄したりして…」
「錯覚なんだな。どう、こういうの」
自分だけは偉いさ立派 哀しい末が待っている(47)
「本当に哀れな末なのよ。あたしなんかこれからだというのに」
「ほう、これからなの?」
私ゃ七十まだ蕾なの 花を散らして見せてみて(48)
「ずうずしいもここまで来れば立派だな。姐さん脱帽です」
凄いもんだな女の命 息絶え絶えでまだ蕾(49)
「そうよ、女は灰になるまで女です!」
「男は?」
「役に立たなきゃ、居ないも同じね」
「役立つまでか…」
タマが笑ってる。