和の心にて候 Top

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連れてってネ

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「兵ちゃんこんばんは。お久しぶりね」
「姐さんご無沙汰してたね。タマも変わりないね」
「兵ちゃん何処かへいってたの。また温泉でも?」
「紅葉を観に1週間ほど十和田湖の方へね」
「まあいいこと。一緒に行きたかったわ」
「タマもニャーン」
「どう、紅葉都々逸なんて」
「いってみようか、…ん」


ioriten.gif紅葉は 秋のたけなわ色気を競う 冬を迎える艶姿(405)
「冬を迎えるあで姿なんてきれいだわ」
「それにしても急に寒くなってきたね」
「もう落ち葉の季節ね。こんなのどうかしら」


ioriten.gif少し寒いわ冬近い夜 なぜか近づく肩と胸(406)
「寒くなると肌を寄せ合いたくなるなあ」
「アタシなんか独り身だから切ない季節だわ」
「タマも切ないニャーン」
「お前はどこでも寄せ合ってるから暖かいでしょ」
「タマにだニャーン」
「少しお声がかからないと寂しいのは病気かしら」
「新型インフルエンザかも知れないね、こんなのは、…ん」

                       

ioriten.gif何をしててもあなたを思う 恋の病か新型か(407)
「そうだわアタシって恋の病かもね」
「痴呆気味だニャーン」
「タマ、久しぶりだというのに突っかかるのかい~」
「タマ、寂しかったんだよなあ」
「タマサビだニャーン」
「タマは錆びるのか」
「姐さん幾つになってもその病はいいんじゃないか」


ioriten.gif何時も逢ってる仲だというに またねの後のやるせなさ(408)
「アタシ、完全に恋の病に罹っているわ」
「ボクには治せないよ」
「兵ちゃん、野暮天ね、きっと、・・・ん」


ioriten.gif嬉しがらせて酔わせて泣かす ほんに嫌いで好きな人(409)
「男と女の色恋は胸をときめかせる基ね。分かるの兵ちゃん?」
「よく分からないなあ~」
「野暮なお方」
「そういえば秋田の湯の町の露天風呂に小雪が降ったよ」


ioriten.gifここは湯の町湯煙美人 肩に小雪の降りかかる(410)
「まあ、きれいな景色ね。混浴でよかったでしょう」
「それが…そうでもなくてね」
「まさかヤマンバみたいな女の人じゃ…」
「……ん」


ioriten.gif怖いはずだよ女は魔物 お化けヤマンバ魔女に妻(411)
「やっぱり。女には気をつけてね兵ちゃん」
「磯千代姐さんくらいならいいけど」
「それって誉めてるの?」
「いや、人間は『足るを知る』ってことが大事だってこと」
「そうね、近くにこんないい人がいるって分かったのね」
「タマもまだ盛りニャーン」
「お前はアタシのお株を取るんじゃないよ」
「ところで姐さん、今月29日に熱海芸者が能舞台にでるらしいよ」
「ほんと? 熱海の芸妓さんもやるわねぇ。兵ちゃんお願い連れてって」
「熱海芸者は日本一だって言うから…」
「誰かいい人でもいるんじゃないの、嫌なお方」
「今夜は小寒いが、月もきれいだし送ろうか」
「久しぶりで嬉しいわ」

                                            


                                           


 

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