違うよさね
「兵ちゃんこんばんは」
「こんばんは。姐さん朝晩涼しくなったね」
「ほんとね。季節って正直なものね」
「今夜はボルトからいってみようか」
「この部屋は100ボルト100ワットニャーン」
「タマ、それボルト違いよ。じゃ、…ん」
9秒58ボルトの走り アタシゃ重病で主ゃ仮病(377)
「兵ちゃんは時々仮病を使うのが上手いっていうからね」
「参ったね。姐さんの重病は?」
「習慣性失禁症候群の重病だニャーン」
「このヤロー。お前は何か! このアタシに恨みでもあるのか!」
「まあまあ姐さん、タマは愛情の表現だよな」
「タマ、唄聞きたいニャーン」
「そう~、こんなのは?…ん」
選挙選挙と騒いじゃいるが アタシゃボケ派層でヒョウがない(378)
「票がないとはいいねぇ」
「もうひとつこんなのは、…ん」
麻生鳩山お疲れ様ね 顔の造りが違うだけ(379)
「こんなのもどう?」
政治家は 金も無ければ色気もなくて 有るは辛そなマニフェスト(380)
「姐さん上手いなあ」
「昔の政治家の先生は、皆お金持ちで色気のある方が多かったけど」
「そうだなあ、皆、小唄や都々逸なんてやってたね」
「男の色気があったわよ」
「時代だよなあ」
「だって今じゃ殿方を励まして生きようなんて女はいないわよ」
「逆の時代は平和の時代だな」
「平和の時は男は弱くなるわね」
「少子化の原因はここにあるなあ」
「タマ、いつでもOKニャーン」
「お前はノー天気でいいねえ。こんなのは、…ん」
クスリづけだよあのノリピーが 気持ち吉野で散る桜(381)
「“…気持ち吉野の山桜”か。儲け話と気持ち良い話は危ないね」
「桜みたいに一気になくなるわね」
「それにしても散り際がよくないな」
「今の大人は出処進退や往生際を教えられてこなかったからよ」
「子どもに与える影響の重大さに気付いてないな」
「気持ちいいのに勝てないニャーン」
「バカタマ、それには程度ってものがあるんだよ」
「どんな程度がいいニャーン?」
「そうだね。気持ち良さの違いの良さね、…ん」
スキという字を背中に書いて 背中合わせる恋もある(382)
「慎ましく書かれると燃えるね」
「タマ、物足りないニャーン」
「お前は生殖本能しかないからよ。兵ちゃんひとつ」
「そうだね、若いころの違う気持ち良さをひとつ、…ん」
そっと抱き寄せただそれだけの 激しく燃える恋もある(383)
「兵ちゃん粋ねぇ。素敵だわ」
「へー、そんなものかニャーン」
「タマ、これが気持ち良い気持ち良さだよ」
「アタシも思い出すのはその頃のことだわ」
「そっと腕に縋り、歩いた頃だね」
「人間古くなってくると、なぜお金の事しか関心がなくなるのかしら」
「そんな良さを感知する脳ミソが壊れるんだろうな」
「兵ちゃんあの頃を思い出しながら送ってくれます?」
「今夜は月が見てないから手でもつなごうか」
「まあ嬉しいこと」
「タマ、ジェラシーニャーン」
「猫じゃらしー?」