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2009年07月03日
裏の裏

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「兵ちゃんこんばんは。あら、タマはお出かけかしら」
「姐さんこんばんは、今日はスッキリしてるね」
「そうよ、兵ちゃんに会う晩はエステでお肌を磨いてんのよ」
「結果はどうでもその心根が嬉しいね」
「どう今夜は、タマもいないし、ハイレベルの都々逸なんて」
「いってみようか、…ん」


ioriten.gifムーンウォークのマイケルだけど 光と影の泣き笑い(342)
「亡くなったわね。びっくりしたわ、私ジョーダンだと思ったわ」
「ジョーダンじゃなくてジャクソンだよ」
「アタシにはどちらでも変わりはないけど」
「有名になるってことは、孤独が増すってことだよなあ」
「そうね、独りで生まれてきて独りでオサラバね、…ん」


ioriten.gifみんな独りで問答してる そうだそうだと頷いて(343)
「禅僧になった気分の都々逸だなあ。背筋が伸びるね」
「今夜は色気で迫ろうと思ったのに。タマがいないと頭がかたくなるわね」
「考えてみれば人間は自問自答の一生だね。鏡をみて自分で頷いてか…」
「マイケルも鏡がなければあんな顔にならなかったかもよ」
「鏡と相談して整形しまくったんだな。きっと寂しかったんだよ」
「ひとりぼっちの所業だわ、…ん」
                       

ioriten.gifみんな答えは自己中かもね ひとのことなど目もくれず(344)
「考えてみれば、そうだよなあ。姉さんなんてその典型だね」
「兵ちゃん! 芸者はわがままだからやってられんのよ」
「いいよなあ、ゴーイングマイウエイか」
「こんなのは、…ん」


ioriten.gif女心の危うさ凄さ 何の訳など要らぬもの(345)
「そうだなあ、女は現実的なところと、わがままが特色だものなあ」
「殿方は何時までも子どもっぽくて、弱虫で…」
「おいおい、男は劣性遺伝だけど、本当のことは言わぬが花だよ」
「そうね、もうひとつ、…ん」


ioriten.gif何にもかにもを知ろうとすれば 色気は失せる縁さえも(346)
「なるべくお互いを知らない方がいいようね」
「好きな人ことって何でも知りたがるんだよ」
「そうよ、それが色気を失くす元なのにね」
「安心したいから相手のこと知りたいんだよ」
「兵ちゃん、アタシが総入れ歯だって知ったらどうするの」
「うーん、考えようによってはいいかもよ」
「こんなのは、…ん」


ioriten.gif入れ歯外してハグキで勝負 いかがしましょかねぇ貴方(347)
「嘘よ、その内そうなったら優しくしてあげるからね」
「歯茎で堅い塩豆も食べるんだってね。ボクには優しい意味がよく分からないなあ」
「ジャジャーン!! 間に合ったニャーン」
「タマ、お前気でも狂ったの、何ていう状態で現れるの。猿飛佐助じゃないんだから」
「タマ、天井から出現だね。どこへ行ってたんだ」
「タマエステニャーン」
「へー、タマのエステなんて聞いたこともないわね」
「気持ちいいニャーン、…ん」


ioriten.gifイヤーンとないてるタマさえ分かる 女心の裏の裏(348)
「おう、タマやるなあ」
「タマ、女をなめるんじゃないよ」
「タマも女ニャーン。狙いはお金ニャーン」
「タマ、今夜は輝いてるよ。やっぱりタマがいないと寂しいね」
「兵ちゃん、アタシというのが有りながら…」
「タマもタマにはいいかも。姐さん雨が上がったようだから送ろうか」
「嬉しいわ、タマおやすみね」
「イヤーン、バカーン、未だ早いし逢ったばっかりニャーン」


                                            


2009年07月09日
ゆかた姿でね

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「兵ちゃんこんばんは。タマもオコンバンハ」
「姐さん呂の着物が涼しそうだね」
「夏の着物は本当は暑いど、慣れてしまえば同じね」
「慣れねえ。エコが叫ばれている世の中には貴重な発言だね」
「みんな贅沢に慣れちゃったのよ。戦前のことを思えは極楽でしょ」
「贅沢を少し控えればエコだ、温暖化だって声高に叫ぶことないのになあ」
「タマはエコ生活だニャーン」
「お前は子づくり専業だからでしょ」
「姐さんひとついってみようか、…ん」


ioriten.gif蚊帳の中から声かけられて 浴衣姿で蚊と入る(349)
「兵ちゃん、こんな時があったんでしょ。蚊が一緒だなんて」
「クーラーなんてものがなかった頃だね」
「蚊帳の中で浴衣姿、団扇をもって入れよって。…粋だわねえ」
「姐さんもひとつ、どう」
「思いだしてね、…ん」


ioriten.gif浴衣姿で並んで歩く 月が見ている恋もある(350)
「人目を忍ぶ淡い恋だな。姐さん純情だったんだな」
「アタシの15の頃よ、もう嬉しくて嬉しくて」
「今じゃ男だましじゃニャーン」
「コノヤロ、お前には純情ってものが分からないの!」
「姐さん可愛かっただろうな」
「そうよ、深川小町っていわれてたのよ」
「もうひとつ、…ん」
                       

ioriten.gif蓮の華でも勝てないものは むすめ蕾の十五、六(351)
「娘の十五,六は匂うような美しさだものなあ」
「タマも匂うようニャーン」
「お前の匂いは違うでしょ、今度はアタシね…ん」


ioriten.gif鳴いて縋るか黙って光る 蝉とほたるの根くらべ(352)
「古典の本歌取りよ。兵ちゃんどちらの女性がお好み?」
「“帯に短し襷に長し”だなあ。磯千代姐さんぐらいがいいかも」
「あら、アタシは黙ってひかるホタルの方よ」
「信じる分けないニャーン」
「このバカタマメタボ! お前はこの頃出番が多いんだよ」
「こんなのは、…ん」


ioriten.gif今は気になり何時もは知らぬ ホタルの光り蝉の声(353)
「その時だけ、現金だなあ。共に短い命だね。人間も同じだね」
「蝉もホタルもその時を生きてるだけでいいのよ」
「人間もだよ。その一瞬、一瞬を精いっぱい生きるんだね」
「兵ちゃん今夜は永平道元さんみたいにいいことをいうわね」
「姐さんどう?」


ioriten.gif祭り太鼓が夜空を駆けて 下駄の音にも恋の節(354)
「いいね、綺麗だねえ。恋のメロディーだね」
「浴衣に下駄を履いて、ウキウキ胸が弾むと下駄も弾むのよ」
「それで、胸が大きくなったんだね」
「あら、はずかしい」
「揉まれ過ぎだニャーン」
「コノヤロ、タマ、潰してしまうよ!!」
「じゃボクが、…ん」


ioriten.gif磯千代姐さんスリムで小粋 唄が達者で目で殺す(355)
「まあ、兵ちゃん有難う、嘘でも嬉しいわ」
「姐さんは幾つになっても妖艶だからね。唄も年季が入らないとね」
「そうだニャーン。年寄りニャーン」
「タマ、こちらにおいで~、優しくして上げるからさ~」
「姐さん、梅雨の最中の今夜の都々逸は良かったね」
「再会してから、もう一年過ぎたわね」
「光陰矢の如しだね。もう大分都々逸つくったね」
「一度まとめて本にでもしてもらおうかしら」
「タマ、タマゲルニャーン」
「姐さん送るよ」
「有難う。もう直ぐ大暑ね」


                                            


2009年07月18日
胸の内

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「兵ちゃんこんばんわ。タマ暑いわね」
「姐さん夏バテはないの?」
「アタシ歳を取らなくなってから丈夫になってね、ピンピンよ」
「へー、怪獣クラブのママみたいだね」
「兵ちゃんは?」
「そーだなあ、ピンピンとかというのはなくなってきたね」
「やーね、そんなのいつまでもある分けないでしょ」
「いってみようか、…ん」


ioriten.gif梅雨が明けたよアナタの出番 梅干しババァの晴れ姿(356)
「兵ちゃん、噂に聞くと梅干し作りの名人何だって」
「違うよ。ボクがやっても梅干しジジイだから絵にならないね」
「あらいやだアタシが梅干しババアだっていうの」
「その通りニャーン」
「オー出てきたね。タマはタマに出てくればいのよ」
「それにしても今年の夏は暑そうね」
「自民党も民主党も衆院選挙で暑くなるね」
「兵ちゃん、梅雨明け都々逸をもうひとつ、…ん」


ioriten.gif梅雨は明けるしお酒も空ける ひとつ開けない胸の内(357)
「いいね、淡い恋心かな?意味深で綺麗だね」
「いつも誰かのことを思っている唄ね」
「こんなのは、…ん」
                       

ioriten.gifみんな誰かを想って生きる 夏の恋とか風の盆(358)
「風の盆か、あの胡弓の音(ね)を思い出すなあ」
「兵ちゃんが思い出してるのはあの女(ひと)でしょ」
「姐さんどこまで知っているの」
「アタシゃ地獄耳だっていってるでしょ」
「地獄行きだニャーン」
「コノヤロ、道連れにしてやるからね」
「じゃボクが、…ん」


ioriten.gif逢うは極楽別れは地獄 好きなお方が「いるときだけ…」だって (359)
「兵ちゃんセリフ入りね。切れがいいわね」
「考えてみれば、何時も極楽も地獄も一緒だね」
「そうね、考えようね」
「麻生総理もこれで楽になるよ」
「あんなに苦労することを知っていながら、政治家は首相になりたいのね」
「民主党でも同じだよ。なってみれば地獄かも知れないね」
「兵ちゃん、アタシゃここで都々逸唄っていれば極楽よ。次は…」」


ioriten.gif待っていたのよ声掛かるのを 裾の乱れを月が見る(360)
「艶っぽいね。月に見られたいね。そう、声をかけられるって大事なことだね」
「人間声がかけられなくなったらお仕舞いね。兵ちゃん毎晩お願いね」
「タマ待ってるニャーン」
「タマ、お前もタマにはいいこと言うわね」
「姐さん分かった、明日は新月だ、恋の闇路にまた来るよ」
「嬉しいわ…お金も持ってね」
「いっぺんに酔いが醒めたね」
「こんなのは、…ん」


ioriten.gif慕い焦がれて後先見えぬ 見えぬ筈だよ恋の闇(361)
「”したいしたいと行きつく先は解散ばかりか何したい”。政治の闇も同じだね」
「兵ちゃん、それにしても宇宙に行ったきり戻れなくなったらどうなるの?」
「うーん、宇宙人になるのかな」
「若田さんっていったかしら、戻ってこれるのかしら」
「今月末に還ってくるそうだよ」


ioriten.gif地球だけでも生きられるのに 愚か儚し人の世は(362)
「宇宙のゴミを誰が拾いに行くのかしら」
「行けば行っただけ汚すのに、それは見せないで・・・卑怯だな」
「地球って神秘的な星なのにね」
「姐さんみたいだよ」
「淫秘的だニャーン」
「タマ今年の夏は暑そうだから、オケケを全て刈ってやるよ!」
「タマ寒いニャーン」
「姐さん闇路だから送ろうか」
「お願い兵ちゃん。暗い夜道って胸がときめくわね」
「いってろニャーン」


                                            


2009年07月26日
花火がドドーン

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                                                                                                                         「兵ちゃんこんばんは。墨田川の花火、良かったわね」
「うん凄かったね。2時間弱で2万発ってのも豪勢だったね」
「最後の5分で3千発は圧巻だったわ」
「タマもたまげたニャーン」
「お前はどこで見てたの?」
「屋根の上で彼とニャーン」
「じゃ今夜はタマに唄ってあげるわね」
「姐さんタマにゃやさしいニャーン」


ioriten.gif離れて座って花火のたびに ドンッと近づく恋ごころ(363)
「姐さん花火都々逸いいね~。だけどそれって下心じゃないの」
「恋心ってのがきれいなの! 兵ちゃんもやって」
「そうだなあ、こんなのは、…ん」


ioriten.gifドドーンドドーンと胸打つ音に なぜか今夜は仕掛けられ(364)
「仕掛けられたような振りして近づくのね」
「花火は男と女の切っ掛け作りに最高だね」
「兵ちゃんもうひとつお願いね」
                       

ioriten.gifスターマインが夜空に咲くが 君の花には勝てはせぬ(365)
「まあ嬉しいこと」
「それってタマのことニャーン」
「お前はいつも勘違いなんだよ。アタシを出し抜くと三味線の皮だよ!」
「磯千代姐さんもどう?」
「じゃ、…ん」


ioriten.gif線香花火がポチリと落ちて 闇に紛れた手が燃える(366)
「二人で線香花火か…。若い頃を思い出すなあ」
「60年も前のことを思い出したの…」
「よし、ボクがひとつ、…ん」


ioriten.gif仕掛け花火の音だけ聞いて 映る目と目の奥を見る(367)
「まあお洒落だこと。花火を見てないでお互い目を見つめるのね」
「一瞬でなくなる人生だもの、互いを見つめる儚い恋…」
「それって疼くニャーン」
「お前が疼いてどうすんのよ」
「タマ疼くニャーン」
「バカタマ!何時もお前は、何か勘違いしてるんだよ」
「姐さんひとつ」
「じゃ、夜じゃなくて明るいこんなのは、…ん」


ioriten.gif蝉が激しい真昼の座敷 閉じて静かな膝枕(368)
「夏座敷の昼下がりだね。いいねえ~膝枕なんて、色気があって」
「兵ちゃんしてみる?」
「うん有難う。“今度”頼むよ」
「まあ“今度とお化けは出たことない”っていうわね」
「ア、ハッハッハッハッ。逃げがバレてるね」
「まあ、奥さんに遠慮して、憎らしい方」
「じゃ、お詫びに一身上の心境を…」


ioriten.gif蝉が恋する真昼の樹にも 動く歩けぬ辛さあり(369)
「いいわね~。お立場よく分かるわ、素直な兵ちゃん!」
「隅田川を浴衣で歩くって最高ね」
「姐さん妖艶で歳を感じさせなかったよ」
「だから言ってるでしょ。女は歳じゃないって」
「お化けだニャーン」
「タマ、アタシの美貌に妬いてんの」
「姐さん夜風に当たりながら送ろうか」
「嬉しいわ、アタシ兵ちゃんと夜道を歩くのが好きなの」
「都々逸でも唄いながらで…」
「今夜は日食にならないかしら」
「無理だと思うよ??」


                                            


 

 

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≪ 雲の行方は誰もが
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絶妙な雲の出番は お